2014年5月5日 アメリカ自転車縦断&横断旅
5日目 in ピュアラップ
雨の中での出発というのはモチベーションが難しいものがある。
膝の状態もあまり良くない。
ウダクダ言っても始まらないのでとにかく漕ぎ出す。
非常に助かる。
ただやっぱり膝の痛みがすごく、漕いでは歩きが続く。そして雨。
歯痒さと悔しさがこみ上げながらとにかく進む。
ただのスタンドバイミー。
そんな大きな差はないのかもしれないけど、ほんの少しのことでも敏感に感じられる。
そんな感じで進み時間はもう6時。
セントレーリアという街に到着。
とりあえず今日ピークに足の痛みがきてて、ずっと歩きながら進む。
すると一台の車が横に泊まる。
「足大丈夫かい?、良かったらウチに来るかい?」
その人達はさっき道を訪ねた夫妻だった。
どうやら自分を心配してついてきてくれたらしい。
でも正直進まなければいけないため迷った。でもふとそこで思った。
ゴールも大事だけど過程も大事だと。
ゴールに捉われて、この出会いを無にしていいのかと。
ゴールと過程をひっくるめて最高の旅にしたい。
そしてお世話になることに。
ドッグは少しマイケルダグラスに似ている。
物腰の柔らかい雰囲気を持った2人。
この土地がらが反映してるのかな。
娘が2人いるんだけど、2人とも結婚してもう家にはいない。
25年もここセントラリアに住んでいる。
お世辞にも何か特別目立ったものがある町ではない。家にはネットもTVもない。
それでも楽しく笑顔で生きている。
人にとっての幸せは色々な形がある。
他人の幸せを自分の物差しではかってはいけないんだろう。
シャロンと話てるとボソッとこう言った。
「time goes fast」 時が進むのは早い。
娘が2人、孫が3人と4人合わせて7人。
娘が結婚、出産、孫の成長。
色々なことが一気に過ぎていくと。
少し感慨深げに、そして悲しくも見えた。
ここにテントを張って寝ていいと。
夕飯、そしてお風呂までお世話に。
しかもお湯につかれるという至れり尽くせり。
お湯につかれるなんて日本にいる時以来。
アメリカさん銭湯作りましょう。
きっと知らない人を泊めるということは勇気のいること。いくら困ってそうだったといってもなかなかできることではない。
ありがとうって言葉だけじゃ虚しくなってくる。
朝、ドッグシャロンと朝ご飯をご馳走になり、今日のルートを一緒に確認してくれて、気づいたらドックが自転車に空気を入れてくれていた。
今はあまりやらないらしいがドックも自転車乗り。
シャロンがドックがサイクリング中に撮った写真を見せてくれる。
笑いながら喋るシャロンの小皺が目立つ。
それさえも愛くるしく感じるほど柔和な表情。
本当に楽しく喋るんだわ。
その瞬間、涙腺に涙が溜まる。
自分でも全く分からず、ふとこみ上げでしまった。
なんでだろう。
別れ際、写真をとり抱擁して別れる。
別れとは感じさせない、自然な流れのように。
最後に鶴を渡す。
柔らかい風を吹きこんでくれてありがとうございました。
更なる高みへ。
皆川暢二(ミナガワヨウジ)とは?
俳優・映像製作プロデュース・自転車旅と三足の草鞋を履いて現在活動しています。
1、映像・CM・舞台での俳優活動。
2、自身で立ちあげた映像製作団体OneGooseの作品プロデュース
3、ライフワークである自転車旅
映画製作の経緯
俳優として活動をしている中でふと、気づいてる内に受身になっていることに違和感を覚え、自分から発信して物作りをしていきたいと思い、2017年、同じ志を持ったメンバーでOneGooseという映像チームを発足。短編映画、アクションMVなど、自分達でアイディアを出し、それを実際に映像化して作品を作りあげようという団体。
2018年2月長編映画「melancholic」を撮影。9月都内試写会、そして全国各地での映画館上映を目指して、自身が動いています。
*OneGooseの作品については下記のリンクからご覧下さい
自転車旅の経歴
○アメリカ大陸自転車縦断&横断 9000km(2014年5月〜8月)
カナダ・バンクーバーからスタートして、自転車でカナダ〜アメリカの国境を渡りシアトル、ポートランド、サンフランシスコ、ロサンゼルスまで縦断して、そこから真反対のニューヨークまで内陸を渡りきり横断。
○台湾自転車縦断(2017年2月)
台北からスタートして台湾の南湾まで。この時は友達と2人で縦断。
○西日本自転車御礼旅 東京〜四国、九州一周(2018年4月〜7月)
*皆川暢二のプロフィール・俳優としての過去の出演作品、そして過去の自転車旅の記録写真はインスタグラムに挙げてますので是非チェックしてみて下さい。
直接何かありましたらメッセージも是非待ちしています😄
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